
ITパスポートを受験するのであれば、ITパスポートの試験内容(テスト内容)はしっかりと把握しておかなければなりません。
本記事ではITパスポートを日本一熟知している私ケンジが、ITパスポートの試験内容(テスト内容)について例題を使いながら具体的に解説していきます。
ITパスポートを受験予定の人は必ずチェックしておくべき内容になっているので、ぜひ最後までお読みください。
ちなみにですが、ITパスポートにはたった10時間の勉強で合格できる方法があります。
これさえあれば限りなく少ない努力で合格に大きく近づきます。
これは私が何年もITパスポートの勉強を続ける中で生み出した、どの本にも載っていない超コスパの良い究極の勉強法です。
興味ある人はぜひ以下のボタンからその方法をチェックしてください。
ITパスポートの試験内容・テスト内容は?
ITパスポートでは3つの分野(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)から問題が出題されます。
各分野の試験内容(テスト内容)は以下の通りです。
※「ITパスポートの分野は3つある!分野別評価点・割合は?難しいのはどれ?」もぜひ参考にしてください。
分野 | 内容 |
---|---|
ストラテジ系 | 経営者の仕事に関する内容。企業活動や法務、経営戦略、システム戦略などに関する問題が出題される。 |
マネジメント系 | 管理職の仕事に関する内容。開発技術やプロジェクトマネジメント、サービスマネジメントなどに関する問題が出題される。 |
テクノロジ系 | コンピュータの仕組みに関する内容。コンピュータの基礎理論やコンピュータシステム、データベースやセキュリティなどに関する問題が出題される。 |
ITパスポートの試験時間は120分で、問題数は全部で100問です。
※「ITパスポートの試験時間・問題数は120分で100問!長い?途中退出可能?」もぜひ合わせてご覧ください。
分野別の割合はストラテジ系が35%(35問)、マネジメント系が20%(20問)、テクノロジ系が45%(45問)です。
各分野の具体的な試験内容(テスト内容)は以下の通りです。
<ストラテジ系>
大分類 | 中分類 | 出題される問題 |
---|---|---|
1:企業と法務 | 1:企業活動 | 1:経営・組織論 |
2:業務分析・データ利活用 | ||
3:会計・財務 | ||
2:法務 | 4:知的財産権 | |
5:セキュリティ関連法規 | ||
6:労働関連・取引関連法規 | ||
7:その他の法律・ガイドライン・情報倫理 | ||
8:標準化関連 | ||
2:経営戦略 | 3:経営戦略マネジメント | 9:経営戦略手法 |
10:マーケティング | ||
11:ビジネス戦略と目標・評価 | ||
12:経営管理システム | ||
4:技術戦略マネジメント | 13:技術開発戦略の立案・技術開発計画 | |
5:ビジネスインダストリ | 14:ビジネスアイテム | |
15:エンジニアリングシステム | ||
16:e-ビジネス | ||
17:Iotシステム・組込みシステム | ||
3:システム戦略 | 6:システム戦略 | 18:情報システム戦略 |
19:業務プロセス | ||
20:ソリューションビジネス | ||
21:システム活用促進・評価 | ||
7:システム企画 | 22:システム化計画 | |
23:要件定義 | ||
24:調達計画・実施 |
<マネジメント系>
大分類 | 中分類 | 出題される問題 |
---|---|---|
1:開発技術 | 1:システム開発技術 | 1:システム開発技術 |
2:ソフトウェア開発管理技術 | 2:開発プロセス・手法 | |
2:プロジェクトマネジメント | 3:プロジェクトマネジメント | 3:プロジェクトマネジメント |
3:サービスマネジメント | 4:サービスマネジメント | 4:サービスマネジメント |
5:サービスマネジメントシステム | ||
6:ファシリティマネジメントシステム | ||
5:システム監査 | 7:システム監査 | |
8:内部統制 |
<テクノロジ系>
大分類 | 中分類 | 出題される問題 |
---|---|---|
1:基礎理論 | 1:基礎理論 | 1:離散数学 |
2:応用数学 | ||
3:情報に関する理論 | ||
2:アルゴリズムとプログラミング | 4:データ構造 | |
5:アルゴリズムとプログラミング | ||
6:プログラム言語 | ||
7:その他の言語 | ||
2:コンピュータシステム | 3:コンピュータ構成要素 | 8:プロセッサ |
9:メモリ | ||
10:入出力デバイス | ||
4:システム構成要素 | 11:システムの構成 | |
12:システムの評価指標 | ||
5:ソフトウェア | 13:オペレーティングシステム | |
14:ファイルシステム | ||
15:オフィスツール | ||
16:オープンソースソフトウェア | ||
6:ハードウェア | 17:ハードウェア(コンピュータ・入出力装置) | |
3:技術要素 | 7:情報デザイン | 18:情報デザイン |
19:インタフェース設計 | ||
8:情報メディア | 20:マルチメディア技術 | |
21:マルチメディア応用 | ||
9:データベース | 22:データベース方式 | |
23:データベース設計 | ||
24:データ操作 | ||
25:トランザクション処理 | ||
10:ネットワーク | 26:ネットワーク方式 | |
27:通信プロトコル | ||
28:ネットワーク応用 | ||
11:セキュリティ | 29:情報セキュリティ | |
30:情報セキュリティ管理 | ||
31:情報セキュリティ対策・情報セキュリティ実装技術 |
🔽 本にも載ってない極秘情報 🔽
ITパスポートの試験内容・テスト内容を例題で解説
ここからはITパスポートの試験内容・テスト内容を例題(過去問)で解説していきます。
※「ITパスポートの問題・例題を分野別に紹介!どんな試験問題か即わかる!」もぜひ合わせてご覧ください。
本記事では
- ストラテジ系=経営戦略手法
- マネジメント系=プロジェクトマネジメント
- テクノロジ系=入出力デバイス
に関する例題(過去問)を取り上げます。
※その他にもたくさんの過去問を解きたい人は「ITパスポート過去問題100問!解説付きサイトは?過去問は出ない?何年分やるべき?」をご覧ください。
【ストラテジ系の例題(令和元年度過去問)】
自社の商品やサービスの情報を主体的に収集する見込み客の獲得を目的に、企業がSNSやブログ、検索エンジンなどを利用して商品やサービスに関連する情報を発信する。このようにして獲得した見込み客を、最終的に顧客に転換させることを目標とするマーケティング手法として、最も適切なものはどれか。
- アウトバウンドマーケティング
- インバウンドマーケティング
- ダイレクトマーケティング
- テレマーケティング
【解答&解説】
正解は2・・・(答)です。
インバウンドマーケティングはプル戦略の一種です。
※「ITパスポートのストラテジ系とは?苦手な人向け勉強法や問題例・過去問・用語は?」もぜひ合わせてご覧ください。

【マネジメント系の例題(平成31年度過去問)】
プロジェクト管理におけるプロジェクトスコープの説明として、適切なものはどれか。
- プロジェクトチームの役割や責任
- プロジェクトで実施すべき作業
- プロジェクトで実施する各作業の開始予定日と終了予定日
- プロジェクトを実施するために必要な費用
【解答&解説】
正解は2・・・(答)です。
プロジェクトの目標達成のために必要なすべての作業をプロジェクトスコープといい、これを管理するのがプロジェクトスコープマネジメントです。
【テクノロジ系の例題(平成30年度過去問)】
デバイスドライバの説明として、適切なものはどれか。
- PCに接続されている周辺機器を制御、操作するためのソフトウェア
- PCの電源投入直後に起動され、OSが動作する前に、ハードディスクやキーボードなどに対する基本的な入出力ができるようにするソフトウェア
- 動画を含むページを表示するために、Webブラウザに組み込むソフトウェア
- 複数のファイルを一つのファイルにまとめたり、まとめたファイルを元に戻したりするソフトウェア
【解答&解説】
正解は1・・・(答)です。
2はBIOS、3はプラグイン、4はアーカイバの説明です。
※「ITパスポートのテクノロジ系とは?攻略法・苦手な人向け勉強方法は?難しい?問題例や用語もご紹介」もぜひ参考にしてください。
🔽 本にも載ってない極秘情報 🔽
ITパスポートの試験内容・テスト内容は毎回同じ?変更される?
まず前提として、ITパスポートの最新の試験内容(試験範囲)はITパスポート公式サイトにあるシラバスから確認可能です。
※「ITパスポートの試験範囲は広い!変更・拡大されることもあるので要注意」もぜひ合わせてご覧ください。
シラバスにはITパスポートの試験範囲が詳細に記載されているだけでなく、出題される問題ごとの目標や説明も記載されています。
例えば、ストラテジ系で出題される「3:会計・財務」の目標と説明は以下のように記載されています。
<目標>
企業活動や経営管理に関する、会計と財務の基本的な考え方を理解する。
<説明>
企業活動や経営管理について、損益分岐点などの会計と財務に関する基本的な用語の意味と考え方を理解し、身近な業務に活用する。
そして、ITパスポートの試験内容(試験範囲)は毎回同じとは限りません。変更される場合もあります。
例えば、2023年8月には生成AIの仕組みや活用例などがITパスポートの試験範囲に追加されています。
試験範囲の変更点もITパスポートの公式サイトにあるシラバスから確認することが可能です。
シラバスでは以下のように、追加された内容は赤字で記載され、削除された内容は青色の線が引かれます。

ITパスポートの試験内容(試験範囲)は今後も拡大されると予想されるので、ITパスポートを取得したい人はなるべく早めに試験の申し込みを行うことをおすすめします。
ITパスポートの試験内容・テスト内容は難しい?
ITパスポートの合格に必要な勉強時間は100〜150時間程度と言われており、1日3時間の勉強時間を確保した場合、100÷3≒33[日]≒1ヶ月での合格が可能です。
※「ITパスポートの勉強時間・勉強期間・学習時間は?最短は10時間!大学生や初心者は?」もぜひ合わせてご覧ください。
なので、ITパスポートの試験内容・テスト内容はそこまで難しくありません。
令和3年1月度におけるITパスポートの合格率は以下の通り全体で56.8%となっており、受験者の半分以上が合格しています。
※「ITパスポートの合格率は50%前後を推移!合格率は高い?低い?」もぜひ参考にしてください。
応募者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|---|
社会人 | 8,264人 | 7,197人 | 4,587人 | 63.7% |
学生 | 4,593人 | 4,069人 | 1,808人 | 44.4% |
合計 | 12,857人 | 11,266人 | 6,395人 | 56.8% |
「ITパスポートの高校生合格率は?メリットは?独学可能?勉強方法もご紹介」をご覧いただくとわかりますが、高校生も毎年2,000〜3,000人程度受験しており、令和4年3月度における高校生のITパスポート合格率は24.1%となっています。
以上の事実からも、ITパスポートの難易度は決して高くないことがお分かりいただけるでしょう。
ITパスポートの難易度については「ITパスポートの難易度は?上がった?勉強時間は?難しい?文系初心者でも大丈夫?」で詳しく解説しているので、気になる人はぜひご覧ください。

ITパスポートの試験内容・テスト内容に頻出分野はある?
ITパスポートの試験内容(試験範囲)はかなり広いため、あらゆる分野の問題がある程度均等に出題されると思っている人もいますが、それは間違いです。
ITパスポートの試験内容・テスト内容には頻出分野が存在します。
筆者がITパスポートの過去問・計10,000問の出題内容を調査したところ、以下のような結果となりました。
分野 | 出題内容 | 出題数[問] | 割合[%] |
---|---|---|---|
ストラテジ系 | 企業活動 | 798 | 22.8 |
マーケティング | 380 | 10.9 | |
法務・法律 | 817 | 23.3 | |
企業会計 | 425 | 12.1 | |
システム企画 | 158 | 4.5 | |
システム戦略 | 250 | 7.1 | |
経営戦略マネジメント | 596 | 17.0 | |
技術戦略マネジメント | 76 | 2.2 | |
計 | ー | 3,500 | 100 |
マネジメント系 | システム開発技術 | 467 | 23.4 |
ソフトウェア開発管理技術 | 129 | 6.5 | |
プロジェクトマネジメント | 712 | 35.6 | |
サービスマネジメント | 473 | 23.7 | |
システム監査 | 219 | 11.0 | |
計 | ー | 2,000 | 100 |
テクノロジ系 | ハードウェア | 48 | 1.1 |
ソフトウェア | 39 | 0.9 | |
ネットワーク | 1,042 | 23.1 | |
コンピュータとデジタル情報 | 124 | 2.8 | |
アルゴリズムとプログラミング | 105 | 2.3 | |
情報デザイン | 35 | 0.8 | |
情報メディア | 41 | 1.0 | |
データベース | 723 | 16.1 | |
セキュリティ | 2,203 | 49.0 | |
データサイエンス | 140 | 3.1 | |
計 | ー | 4,500 | 100 |
以上の表の赤字部分より、ITパスポートを受験予定の人は以下の問題を重点的に勉強・対策することをおすすめします。
- ストラテジ系:企業活動、法務・法律、経営戦略マネジメント
- マネジメント系:プロジェクトマネジメント
- テクノロジ系:ネットワーク、セキュリティ
特にセキュリティは近年、出題頻度がかなり高いです。
ITパスポートのセキュリティでは以下のような問題が出題されます。
【例題(平成31年度過去問)】
ログイン機能をもつWebサイトに対する、パスワードの盗聴と総当たり攻撃へのそれぞれの対策の組合せとして、最も適切なものはどれか。
パスワードの盗聴 | 総当たり攻撃 | |
---|---|---|
ア | 暗号化された通信でパスワードを送信する。 | シングルサインオンを利用する。 |
イ | 暗号化された通信でパスワードを送信する。 | パスワードの入力試行回数を制限する。 |
ウ | 推測が難しい文字列をパスワードに設定する。 | シングルサインオンを利用する。 |
エ | 推測が難しい文字列をパスワードに設定する。 | パスワードの入力試行回数を制限する。 |
【解答&解説】
正解はイ・・・(答)です。
パスワードに限らず、盗聴防止にはデータを暗号化することが基本です。
総当たり攻撃はパスワードの全ての組合せを試して突破を図るものです。入力試行回数を制限することが効果的です。
近年のITパスポートでセキュリティに関する問題が頻出している理由としては
- サイバー攻撃の増加
- 情報セキュリティ法規制の強化
- デジタル社会の進展とセキュリティの重要性の増大
- DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
などがあげられます。
それぞれの詳細は「ITパスポートは570点で合格できる?絶対にできません!」で解説しているので、気になる人はぜひご覧ください。
🔽 本にも載ってない極秘情報 🔽
今回はITパスポートの試験内容・テスト内容について解説しました。
ITパスポートの試験範囲はかなり広いので、時間に余裕を持って勉強・対策を進めましょう。