ITパスポートの次の資格・ステップは?次に取る資格は基本情報技術者がおすすめ

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ITパスポートに合格した人の中には次の資格・ステップを検討している人もいるでしょう。

本記事のタイトルの通り、ITパスポートの次に取る資格は基本情報技術者試験がおすすめです。

今回は日本で一番ITパスポートを熟知している私ケンジが、ITパスポートの次の資格・ステップの詳細について徹底解説していきます。

ITパスポートの受験を検討している人やITパスポートに合格した人はぜひ参考にしてください。

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ITパスポートの次の資格・ステップは?次に取る資格は基本情報技術者試験がおすすめ

冒頭でも解説した通り、ITパスポートの次に取る資格は基本情報技術者試験がおすすめです。

基本情報技術者試験はITパスポートの上位資格とも言われています。

※詳しくは「ITパスポートは国家資格・上位資格?検定との違いは?わかりやすく解説」をご覧ください。

ITパスポートはIT企業に勤務する専門的なエンジニアだけでなく、広く社会人全般・学生全般に向けた国家試験です。

経済産業省がITパスポートを実施する目的は、ITパスポートの学習を通じて、すべての受験者に現代社会で活躍するために必要なITの知識を身に付けてもらうことです。

それに対して、基本情報技術者試験はこれからITエンジニアとしてキャリアをスタートする社会人のIT基礎力を問う試験であり、ITエンジニアの登竜門となる国家試験であるといえます。

※基本情報技術者試験の詳細は「ITパスポートと基本情報技術者試験の違い!ITパスポートとってからの方がいい?重複分野や難易度・範囲は?」をご覧ください。

基本情報技術者試験はITパスポートの上位資格なので、ITパスポートよりも難易度は上がります。

平均合格率はITパスポートが約50%、基本情報技術者試験が約47%とそこまで大差はありませんが、問題の難易度は基本情報技術者試験の方が難しく、ITパスポートよりも深い知識が求められます。

※「ITパスポートの合格率は50%前後を推移!合格率は高い?低い?」もぜひ参考にしてください。

合格に必要な勉強時間もITパスポートが150時間程度と言われているのに対して、基本情報技術者試験は200時間程度と言われています。

※「ITパスポートの勉強時間・勉強期間・学習時間は?最短は10時間!大学生や初心者は?」もぜひ合わせてご覧ください。

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ITパスポートの次の資格・ステップ:基本情報技術者試験の例題

基本情報技術者試験は科目Aと科目Bの2つの試験で構成されています。

科目Aと科目Bを同日に受験し、両方の試験の合格基準を満たすことで、はじめて基本情報技術者試験に合格したことになります。

※ITパスポートと基本情報技術者試験の合格基準は後ほどご紹介します。

いずれか一方だけが合格基準を満たしても、基本情報技術者試験は不合格になります。

また、科目Aと科目Bを別日に受験することはできません。

科目Aと科目Bの試験概要は以下の通りです。

試験時間問題数出題形式
科目A90分60問四肢択一式
科目B100分20問多肢択一式

科目Aの四肢択一式は4つの選択肢の中から1つの解答を選ぶ形式のことです。

科目Bの多肢択一式はおよそ3〜10個の選択肢の中から1つの解答を選ぶ形式のことです。

科目Aの各問題(60問)はITパスポートとほとんど同じで、以下の3分野から出題されます。

※ITパスポートの試験範囲の詳細は「ITパスポートの試験範囲は広い!変更・拡大されることもあるので要注意」をご覧ください。

分野内容
テクノロジ系コンピュータの仕組みに関する内容。
・基礎理論
・コンピュータシステム
・技術要素(データベースやセキュリティなど)
・開発技術
から問題が出題される。
マネジメント系管理職の仕事に関する内容。
・プロジェクトマネジメント
・サービスマネジメント
から問題が出題される。
ストラテジ系経営者の仕事に関する内容。
・システム戦略
・経営戦略
・企業と法務
から問題が出題される。

それぞれの例題は以下です。

【テクノロジ系の例題(令和元年度過去問)】

生産現場における機械学習の活用事例として、適切なものはどれか。

  1. 工場における不良品の発生原因をツリー状に分解して整理し、アナリストが統計的にその原因や解決策を探る。
  2. 工場の生産設備を高速通信で接続し、ホストコンピュータがリアルタイムで制御できるようにする。
  3. 工場の生産ロボットに対して作業方法をプログラミングするのではなく、ロボット自らが学んで作業の効率を高める。
  4. 累積生産量が倍増するたびに工場従業員の生産性が向上し、一定の比率で単位コストが減少する。

【解答&解説】

正解は3・・・(答)です。

機械学習とは、人間が持つ学習能力をコンピュータ上に再現する技術です。

人間がコンピュータに命令を出すのではなく、コンピュータが自ら学ぶのが機械学習です。

1は特性要因図、2はMtoM、4は経験曲線の活用事例です。

※ITパスポートで出題されるテクノロジ系の例題を知りたい人は「ITパスポートのテクノロジ系とは?攻略法・苦手な人向け勉強方法は?難しい?問題例や用語もご紹介」をご覧ください。

【マネジメント系の例題(平成25年度過去問)】

プロジェクトの特性はどれか。

  1. 独自性はあるが、有期性がない。
  2. 独自性はないが、有期性がある。
  3. 独自性も有期性もある。
  4. 独自性も有期性もない。

【解答&解説】

正解は3・・・(答)です。

プロジェクトとは、期限内に独自の商品やサービスを作るための業務です。

プロジェクトには以下2つの特徴があります。

  • 期限が設定されている(有期性)
  • 成果物が唯一無二の商品やサービスである(独自性)

よって、3が正解となります。

※「ITパスポートの問題・例題を分野別に紹介!どんな試験問題か即わかる!」もぜひ合わせてご覧ください。

【ストラテジ系の例題(平成28年度過去問)】

著作権法において、保護の対象とならないものはどれか。

  1. インターネット上で公開されたフリーソフトウェア
  2. ソフトウェアの操作マニュアル
  3. データベース
  4. プログラム言語や規約

【解答&解説】

正解は4・・・(答)です。

著作権法が保護する著作物とは「思想または感情を創造的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音街の範囲に属するもの」です。

プログラム言語やアルゴリズム(解法)、プロトコル(規約)を著作権法で保護してしまうと、これらを使ったプログラムを誰も作れなくなってしまいます。

※ITパスポートで出題されるストラテジ系の例題を知りたい人は「ITパスポートのストラテジ系とは?苦手な人向け勉強法や問題例・過去問・用語は?」をご覧ください。

プログラム言語のイメージ

科目Bは全体で20問出題され、以下のようにアルゴリズムとプログラミングに関する問題が全体の8割にあたる約16問出題され、情報セキュリティに関する問題は約4問出題されます。

分野によって出題数の割合が大きく異なるのでご注意ください。

分野内容
アルゴリズムとプログラミング(約16問)アルゴリズムとプログラミングに関する内容。
・プログラミングに関すること
・プログラムの処理の基本要素に関すること
・データ構造およびアルゴリズムに関すること
・プログラミングの諸分野への適用に関すること
から問題が出題される。
情報セキュリティ(約4問)情報セキュリティに関する内容。
・情報セキュリティの確保に関すること
から問題が出題される。

それぞれの例題は以下です。

【アルゴリズムとプログラミングの例題(令和6年度過去問)】

次のプログラム中の【 】に入れる正しい答えを、解答群の中から選べ。

関数maximumは、異なる三つの整数を引数で受け取り、そのうちの最大値を返す。

[プログラム]

〇整数型: maximum(整数型: x, 整数型: y, 整数型: z)
  if(【  】)
    return x
  elseif(y > z)
    return y
  else
    return z
  endif

<解答群>

  • ア:x > y
  • イ:x > y and x > z
  • ウ:x > y and y > z
  • エ:x > z and z > y
  • オ:z > y

【解答&解説】

正解はイ・・・(答)です。

設問のプログラムは「異なる三つの整数を引数で受け取り、そのうちの最大数を返す」という関数です。

プログラムの内容を詳しく見ていきます。

<関数miximumの処理>

プログラムの内容説明
1if(【 】)選択処理ifの開始。
条件式が【 】のとき、2を実行する。
2return x選択処理ifの処理。
引数xの値を返す。
3elseif(y > z)選択処理elseif。
引数yの値が引数zの値よりも大きいとき、4を実行する。
4return y選択処理elseifの処理。
引数yの値を返す。
5else選択処理elseif。
if、elseifのいずれの条件式にもあてはまらないとき、6を実行する。
6return z選択処理elseの処理。
引数zの値を返す。
7endif選択処理の終了。

2で最大値をxとして返しているため、1の条件式【 】のみで、x、y、zのうちxが最大値であると判断できる必要があります。

3つの値の中でxが最大値である条件式は「x > y かつ x > z」です。

よって、イが正解となります。

※プログラムに関する問題はITパスポートでも出題されます。詳しくは「ITパスポートのプログラミング問題を解説!捨てるのはあり?わからない場合は?言語は?」をご覧ください。

【情報セキュリティの例題(令和元年度過去問)】

検索サイトの検索結果の上位に悪意のあるサイトが表示されるように細工する攻撃の名称はどれか。

  1. DNSキャッシュポイズニング
  2. SEOポイズニング
  3. クロスサイトスクリプティング
  4. ソーシャルエンジニアリング

【解答&解説】

正解は2・・・(答)です。

検索サイトの検索結果の上位にサイトが表示されるように工夫することをSEOといいます。

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ITパスポートの次の資格・ステップ:基本情報技術者試験の合格基準は?

基本情報技術者試験の合格基準は

  • 科目A:1000点満点中、600点以上
  • 科目B:1000点満点中、600点以上

です。上記でも解説した通り、基本情報技術者試験は両方の科目の合格基準を満たしてはじめて合格になります。

いずれか一方だけが合格基準を満たしても、基本情報技術者試験は不合格になるのでご注意ください。

ちなみにですが、ITパスポートの合格基準は以下2つの条件を両方とも満たすことです。

  • 試験全体を1,000点満点に換算したとき、600点以上の得点(=総合評価点が600点以上)
  • 各分野(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)ごとに1,000点満点に換算したとき、300点以上の得点

どちらか一方を満たしただけでは不合格となりますのでご注意ください。

※ITパスポートの合格基準についてもっと詳しく知りたい人は「ITパスポートの総合評価点とは?総合評価点だけ足りないと合格できない?上げ方は?400点・500点だとダメ?」をご覧ください。

基本情報技術者試験の勉強方法は?

基本情報技術者試験では過去問の類似問題が数多く出題されます。

例えば、以下は平成22年度と平成28年度の過去問ですが、内容がかなり似ていることがわかります。

【平成22年度過去問】

コンパイラによる最適化の主な目的はどれか。

  1. プログラムの実行時間を短縮する。
  2. プログラムのデバッグを容易にする。
  3. プログラムの保守性を改善する。
  4. 目的プログラムを生成する時間を短縮する。

【解答&解説】

正解は1・・・(答)です。

コンパイラは高水準語で記述されたソースコードをコンピュータが理解できる機械語に一括変換する(=コンパイルする)ソフトウェアです。

【平成28年度過去問】

コンパイラにおける最適化の説明として、適切なものはどれか。

  1. オブジェクトコードを生成する代わりに、インタプリタ用の中間コードを生成する。
  2. コンパイルを実施するコンピュータとは異なるアーキテクチャをもったコンピュータで動作するオブジェクトコードを生成する。
  3. プログラムコードを解析して、実行時の処理効率を高めたオブジェクトコードを生成する。
  4. プログラムの実行時に、呼び出されたサブプログラム名やある時点での変数の内容を表示させるようなオブジェクトコードを生成する。

【解答&解説】

正解は3・・・(答)です。

コンパイルの手順は

  1. 字句解析
  2. 構文解析
  3. 意味解析
  4. 最適化

の順番で行われ、最適化は実行効率の高いオブジェクトコードを生成するためにプログラムを再構成する処理です。

コンパイラのイメージ

なので、自分が過去問で間違えた問題をどんどん暗記していくことはかなり効率の良い勉強となります。

基本情報技術者試験の参考書を1周し、用語をある程度暗記したら過去問演習を積極的に行うことをおすすめします。

また、基本情報技術者試験では頻出分野が存在します。

筆者が基本情報技術者試験の過去問・計600問の出題割合を調査したところ、以下のような結果となりました。

分野出題内容出題数[問]割合[%]
テクノロジ系基礎理論338.9
アルゴリズムとプログラミング379.9
コンピュータ構成要素277.3
システム構成要素256.7
ソフトウェア297.8
ハードウェア246.5
ユーザーインタフェース61.6
情報メディア71.9
データベース379.9
ネットワーク379.9
セキュリティ7419.9
システム開発技術297.8
ソフトウェア開発管理71.9
372100
マネジメント系プロジェクトマネジメント3041.7
サービスマネジメント2230.6
システム監査2027.8
72100
ストラテジ系システム戦略2616.7
システム企画117.1
経営戦略マネジメント2918.6
112技術戦略マネジメント53.2
ビジネスインダストリ2314.7
企業活動4126.3
法務2113.5
156100

以上の表を見ると、近年はセキュリティに関する問題が頻出であることがわかります。

なので、ITパスポートの次の資格・ステップとして基本情報技術者試験を目指している人はセキュリティ分野を重点的に対策しましょう。

逆に、出題頻度が低いユーザーインタフェースや技術戦略マネジメントなどの対策に時間を使うのはもったいないのでご注意ください。

セキュリティでは以下のような問題が出題されます。

【セキュリティの例題(平成27年度過去問)】

2要素認証に該当するものはどれか。

  1. 2本の指の指紋で認証する。
  2. 虹彩とパスワードで認証する。
  3. 異なる2種類の特殊文字を混ぜたパスワードで認証する。
  4. 異なる二つのパスワードで認証する。

【解答&解説】

正解は2・・・(答)です。

2要素認証とは「記憶」「所有物」「生体情報」の3つの要素のうちの2つを使って本人確認をする認証方式です。

選択肢の中では虹彩(生体情報)とパスワード(記憶)を用いたものが該当します。

近年、セキュリティに関する問題が頻出している理由としては、以下の4つがあげられます。

  • デジタル社会の進展とセキュリティの重要性の増大
  • サイバー攻撃の増加
  • 情報セキュリティ法規制の強化
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

それぞれの詳細は「ITパスポートは570点で合格できる?絶対にできません!」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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今回はITパスポートの次の資格・ステップとして基本情報技術者試験をご紹介しました。

基本情報技術者試験はITパスポートよりも難しいので、入念な勉強・対策を行いましょう。