ITパスポート検定とは?そのような資格は存在しないのでご注意ください

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「ITパスポート検定」という言葉を使っている人がいますが、そのような資格は存在しないのでご注意ください(後ほど詳しく解説します)

本記事ではITパスポートについて日本一詳しい私ケンジが、「ITパスポート検定」という資格が存在しない理由について解説した後、ITパスポート検定の日程や過去問・合格率などについて徹底解説していきます。

ITパスポートの受験を検討している人はぜひ最後までお読みください。

ちなみにですが、ITパスポートにはたった10時間の勉強で合格できる方法があります。

これさえあれば限りなく少ない努力で合格に大きく近づきます。

これは私が何年もITパスポートの勉強を続ける中で生み出した、どの本にも載っていない超コスパの良い究極の勉強法です。

興味ある人はぜひ以下のボタンからその方法をチェックしてください。

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ITパスポート検定とは?そのような資格は存在しません

冒頭でも解説した通り、「ITパスポート検定」という資格は存在しません。

ITパスポートの正式名称は「ITパスポート試験」です。

※本記事では便宜上、「ITパスポート試験」ではなく「ITパスポート検定」という言葉を使用するケースがあります。

なので、履歴書などにITパスポート検定のことを書くときは「ITパスポート検定」ではなく「ITパスポート試験」と記載するようにしましょう。

※詳しくは「ITパスポートの正式名称はITパスポート試験!履歴書には正式名称を書くべき?」をご覧ください。

ITパスポート検定は情報処理推進機構(IPA)が主催している試験であり、勉強の過程でITの基礎知識を学ぶことができます。

学んだ基礎知識は就活や転職活動、社内コミュニケーションや普段の仕事・業務に役立てることができます。

ITパスポート検定が具体的にどんな場面で役立つのかについては「ITパスポートは何に役立つ?役に立たない・無意味って本当?徹底解説!」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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ITパスポート検定の日程(試験日)は?確認方法をご紹介

ITパスポート検定はCBT方式で行われます。

CBTはComputer Based Testingの略で、コンピュータ(パソコン)を使った試験のことです。

ITパスポート検定はコンピュータ(パソコン)が設置された専用の試験会場で受験する必要があります。

※CBTについてもっと詳しく知りたい人は「ITパスポートのCBTとは?申し込み方法は?疑似体験できる?難しい?会場は?」をご覧ください。

試験会場は全国47都道府県に設置されています。

最新の試験会場の情報はITパスポートの試験開催状況一覧ページから閲覧可能です。

ITパスポートの試験開催状況一覧ページ

ITパスポート検定はすべての試験会場で毎月開催されており、具体的な日程(試験日)はITパスポートの試験開催状況一覧ページから確認可能です。

試験開催状況一覧ページにアクセスすると、以下のように都道府県ごとの試験会場の試験日・試験開始時間・座席数・空席数などが確認できます。

※「試験開催状況一覧ページ」は1時間間隔で更新されています。

試験開催状況一覧ページ

空席がない場合は予約できない仕様になっているのでご注意ください。予約は早い者勝ちとなっています。

※「ITパスポート試験で空席がないときの対処法!空き状況の確認方法は?」もぜひ合わせてご覧ください。

試験会場の具体的な予約方法は「ITパスポートの会場・予約方法は?予約取れない・できないこともある?変更方法・状況確認の方法!」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

ITパスポート検定の過去問

ITパスポート検定では3つの分野(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)から問題が出題されます。

各分野の詳細と過去問は以下の通りです。

※「ITパスポート過去問題100問!解説付きサイトは?過去問は出ない?何年分やるべき?」もぜひ合わせてご覧ください。

分野内容
ストラテジ系経営者の仕事に関する内容。企業活動や法務、経営戦略、システム戦略などに関する問題が出題される。
マネジメント系管理職の仕事に関する内容。開発技術やプロジェクトマネジメント、サービスマネジメントなどに関する問題が出題される。
テクノロジ系コンピュータの仕組みに関する内容。コンピュータの基礎理論やコンピュータシステム、データベースやセキュリティなどに関する問題が出題される。

【ストラテジ系の過去問(平成28年度)】

品質管理において、測定値の存在する範囲を幾つかの区間に分け、各区間に入るデータの度数を棒グラフで表したものはどれか。

  1. 管理図
  2. 特性要因図
  3. パレート図
  4. ヒストグラム

【解答&解説】

正解は4・・・(答)です。

度数分布表(測定値が存在する範囲をいくつかの区間に分け、各区間に入るデータの度数を表に表したもの)の度数を棒グラフで表したものはヒストグラムです。

※「ITパスポートのストラテジ系とは?苦手な人向け勉強法や問題例・過去問・用語は?」もぜひ合わせてご覧ください。

【マネジメント系の過去問(令和5年度)】

リファクタリングの説明として、適切なものはどれか。

  1. ソフトウェアが提供する機能仕様を変えずに、内部構造を改善すること。
  2. ソフトウェアの動作などを解析して、その仕様を明らかにすること。
  3. ソフトウェアの不具合を修正し、仕様どおりに動くようにすること。
  4. 利用者の要望などを基に、ソフトウェアに新しい機能を加える修正をすること

【解答&解説】

正解は1・・・(答)です。

2はリバースエンジニアリング、3はバグ修正、4は保守のことです。

【テクノロジ系の過去問(平成31年度)】

NFCに準拠した無線通信方式を利用したものはどれか。

  1. ETC車載器との無線通信
  2. エアコンのリモートコントロール
  3. カーナビの位置計測
  4. 交通系のIC乗車券による改札

【解答&解説】

正解は4・・・(答)です。

NFCは13.56MHz帯の電波を利用した、「かざす」程度で使用する無線通信規格です。

Suicaなどの交通系IC乗車券や、スマートフォンでの電子マネー決済などの、通信量が少ないデータ伝送に利用されています。

※「ITパスポートのテクノロジ系とは?攻略法・苦手な人向け勉強方法は?難しい?問題例や用語もご紹介」もぜひ合わせてご覧ください。

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ITパスポート検定の合格率・難易度は?どれくらいの勉強時間が必要?

ITパスポート検定の合格率(令和3年度1月度データ)は以下の通り全体で56.8%となっており、受験者の半分以上が合格しています。

※「ITパスポートの合格率は50%前後を推移!合格率は高い?低い?」もぜひ参考にしてください。

応募者数受験者数合格者数合格率
社会人8,264人7,197人4,587人63.7%
学生4,593人4,069人1,808人44.4%
合計12,857人11,266人6,395人56.8%

ITパスポート検定は決して難しい試験ではありません。

※「ITパスポートの難易度は?上がった?勉強時間は?難しい?文系初心者でも大丈夫?」もぜひ合わせてご覧ください。

合格に必要な勉強時間は150時間程度と言われています。

1日3時間の勉強を続けていけば、150÷3=50[日]≒2ヶ月弱での合格が可能です。

ITパスポートは簡単すぎる?簡単じゃない?簡単合格する極秘裏ワザとは?」をご覧いただくとわかりますが、ネット上では「ITパスポートは簡単すぎる」という意見もあります。

しかし、半分程度の受験者は落ちてしまうため、油断していると落ちる可能性も十分にあるのでご注意ください。

ITパスポート検定に落ちる人の特徴としては主に以下の4つがあげられます。

  1. ITパスポート=簡単と思っている
  2. テクノロジ系の対策を怠っている
  3. CBT方式に不慣れで、解答時間が足りていない
  4. 頻出分野ではない問題の対策に時間を使っている

それぞれの詳細は「ITパスポート落ちた!落ちるのはやばい?不合格でも再受験可能!次で受かるための方法」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

ITパスポート検定の受験費用は?

ITパスポート検定の受験費用は税込7,500円です。

割引は一切ありません。ITパスポート検定を受験するには年齢・性別など関係なく全員が税込7,500円を支払う必要があります。

※受験費用の詳細は「ITパスポート試験の受験料・値段・費用は7500円!割引はある?」をご覧ください。

ITパスポート検定は申し込み(=受験料の支払い)後のキャンセルができないのでご注意ください。

しかし、受験日の3日前までなら、申し込み内容の変更(試験会場・受験日・試験開始時間)は可能です。

受験日2日前~受験日当日(2日後までに実施する試験に申し込んだ場合は申し込み時点から)は、受験申込内容の変更が一切できないのでご注意ください。

例えば、受験日が2025年4月20日の場合、3日前である2025年4月17日までは変更が可能ですが、2025年4月18日~2025年4月20日は変更ができません。

※詳しくは「ITパスポートはキャンセル不可!返金もキャンセル料もなし!いつまで予約変更可能?」をご覧ください。

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ITパスポート検定の勉強方法は?

ITパスポート検定の勉強方法としては以下の2つが有効です。

  • 過去問をたくさん解く
  • 頻出分野を重点的に対策する

それぞれの詳細は以下です。

※「ITパスポートの勉強方法・対策法を完全解説!初心者必見!ノートや便利な参考書・アプリは?」もぜひ合わせてご覧ください。

過去問をたくさん解く

ITパスポート検定では過去問の類似問題がたくさん出題されます。

例えば、以下は平成21年度と平成23年度の過去問ですが、内容がかなり似ていることがわかります。

【過去問(平成21年度)】

オープンソースソフトウェアに関する記述として、適切なものはどれか。

  1. 一定の試用期間の間は無料で利用することができるが、継続して利用するには料金を支払う必要がある。
  2. 公開されているソースコードは入手後、改良してもよい。
  3. 著作権が放棄されている。
  4. 有償のサポートサービスは受けられない。

【解答&解説】

正解は2・・・(答)です。

オープンソースソフトウェアとは、ソフトウェア作者の著作権を守ったままソースコードを無償公開することを意味するライセンス形態のことです。

1はシェアウェアの説明です。3に関しては著作権は放棄されていません。

4ですが、ソフトウェアによってはサポートを受けられる場合があります。

【過去問(平成23年度)】

OSS(Open Source Software)に関する記述として、適切なものはどれか。

  1. ソースコードを公開しているソフトウェアは、全てOSSである。
  2. 著作権が放棄されており、誰でも自由に利用可能である。
  3. どのソフトウェアも、個人が無償で開発している。
  4. 利用に当たり、有償サポートが提供されている製品がある。

【解答&解説】

正解は4・・・(答)です。

OSSはソフトウェアのライセンスは無償でなければなりませんが、サポートについての規定はありません。

OSSのサポートにはメーリングリストなどによる無償のサポートと、商用版のサポートの2種類があります。

有償である商用版ではバグや脆弱性に対する対応や、サポートレベルなどが規定されています。

1=ソースコードが公開されていたとしても必ずしもOSSとは限りません。

2=OSSは著作権は放棄されていません。

3=OSSの開発は必ずしも個人によるものだけではありません。

以上より、過去問で間違えた問題をどんどん暗記していくことは、かなり効率の良い勉強方法と言えます。

頻出分野を重点的に対策する

ITパスポート検定の試験範囲はかなり広いので、あらゆる分野の問題がある程度均等に出題されると思っている受験者もいますが、それは間違いです。

※ITパスポートの試験範囲を知りたい人は「ITパスポートの試験範囲は広い!変更・拡大されることもあるので要注意」をご覧ください。

筆者がITパスポート検定の過去問・計10,000問の出題内容を調査したところ、以下のような結果となりました。

分野出題内容出題数[問]割合[%]
ストラテジ系企業活動79822.8
マーケティング38010.9
法務・法律81723.3
企業会計42512.1
システム企画1584.5
システム戦略2507.1
経営戦略マネジメント59617.0
技術戦略マネジメント762.2
3,500100
マネジメント系システム開発技術46723.4
ソフトウェア開発管理技術1296.5
プロジェクトマネジメント71235.6
サービスマネジメント47323.7
システム監査21911.0
2,000100
テクノロジ系ハードウェア481.1
ソフトウェア390.9
ネットワーク1,04223.1
コンピュータとデジタル情報1242.8
アルゴリズムとプログラミング1052.3
情報デザイン350.8
情報メディア411.0
データベース72316.1
セキュリティ2,20349.0
データサイエンス1403.1
4,500100

以上の表の赤字部分を見ると、近年は

  • セキュリティ
  • 法務・法律
  • 企業活動
  • ネットワーク
  • 経営戦略マネジメント
  • プロジェクトマネジメント

に関する問題が特に多く出題されていることがわかります。

なので、ITパスポート検定に受かる気がしない・受からない人は上記の分野を重点的に対策することをおすすめします。

逆に、出題頻度が低い情報デザインや情報メディアなどの対策に時間を使うのはもったいないのでご注意ください。

頻出分野の中でも特に力を入れて対策すべき分野はセキュリティです。

上記の表の通り、セキュリティ分野は近年において出題頻度がかなり高いことがわかります。

ITパスポート検定のセキュリティでは以下のような問題が出題されます。

【例題(令和2年度過去問)】

暗号資産(仮想通貨)を入手するためのマイニングと呼ばれる作業を、他人のコンピュータを使って気付かれないように行うことを何と呼ぶか。

  1. クリプトジャッキング
  2. ソーシャルエンジニアリング
  3. バッファオーバフロー
  4. フィッシング

【解答&解説】

正解は1・・・(答)です。

他人のコンピュータを不正に使用して仮想通貨のマイニングを行う行為がクリプトジャッキングです。

マイニングとは仮想通貨を入手する手段の一つですが、計算量が膨大で、高い計算能力と時間・電力などが必要となります。

それらを他人に依存して報酬だけを得ようとする行為がクリプトジャッキングです。

近年のITパスポート検定でセキュリティに関する問題が頻出している理由としては、以下の4つがあげられます。

  • デジタル社会の進展とセキュリティの重要性の増大
  • サイバー攻撃の増加
  • 情報セキュリティ法規制の強化
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

それぞれの詳細は「ITパスポートは570点で合格できる?絶対にできません!」で解説しているので、気になる人はぜひご覧ください。

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今回はITパスポート検定とは何かについて解説した後、日程(試験日)や過去問・合格率などをご紹介していきました。

ITパスポートの正式名称はITパスポート検定ではなくITパスポート試験です。必ず覚えておきましょう。