
ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)は毎年同じです。変動することはありません。
今回は日本で一番ITパスポートに詳しい私ケンジが、ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)についてわかりやすく解説します。
合格点ギリギリだと不合格になる可能性はあるのか?などについても解説するので、ITパスポートを受験する人は必ずチェックしておきましょう。
ちなみにですが、ITパスポートにはたった10時間の勉強で合格できる方法があります。
これさえあれば限りなく少ない努力で合格に大きく近づきます。
これは私が何年もITパスポートの勉強を続ける中で生み出した、どの本にも載っていない超コスパの良い究極の勉強法です。
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ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)は?
ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)は以下2つの条件を両方とも満たすことです。
- 試験全体を1,000点満点に換算したとき、600点以上の得点(=総合評価点が600点以上)
- 各分野ごとに1,000点満点に換算したとき、300点以上の得点
どちらか一方を満たしただけでは不合格となりますのでご注意ください。
ITパスポートの総合評価点とは簡単にいうとITパスポート試験全体の点数(1,000点満点)のことです。
ITパスポートでは全部で100問の問題が3つの分野(ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系)から出題されます。試験時間は120分です。
※詳しくは「ITパスポートの試験時間・問題数は120分で100問!長い?途中退出可能?」をご覧ください。
出題割合はストラテジ系が35%(35問)、マネジメント系が20%(20問)、テクノロジ系が45%(45問)となっています。
※各分野の詳細は「ITパスポートの分野は3つある!分野別評価点・割合は?難しいのはどれ?」をご覧ください。
ITパスポートでは各分野を1,000点満点に換算し、試験全体も1,000点満点に換算します。
なので、ITパスポートの試験結果は以下のようになります。
- 総合評価点=750/1,000点
- ストラテジ系=650/1,000点
- マネジメント系=850/1,000点
- テクノロジ系=800/1,000点
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ITパスポートは合格点ギリギリだと不合格?
上記でも解説した通り、ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)は以下2つの条件を両方とも満たすことです。
- 試験全体を1,000点満点に換算したとき、600点以上の得点(=総合評価点が600点以上)
- 各分野ごとに1,000点満点に換算したとき、300点以上の得点
なので、点数が合格点ギリギリかどうかは合否に一切関係ありません。
自分の点数が上記2つの条件を両方とも満たしていれば合格ですし、1点でも満たしていなければ不合格となります。
ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)が変わることはある?
ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)が変わることはありません。
どの回の試験を受験しても、上記でご紹介した合格基準点が適用されます。
ちなみにですが、ITパスポートの平成23年〜令和5年の合格率は以下の通りで、おおよそ50%前後を推移しています。
※「ITパスポートの合格率は50%前後を推移!合格率は高い?低い?」もぜひ参考にしてください。
年度 | 合格率[%] |
---|---|
平成23年 | 40.7 |
平成24年 | 41.0 |
平成25年 | 47.6 |
平成26年 | 47.9 |
平成27年 | 47.4 |
平成28年 | 48.3 |
平成29年 | 50.4 |
平成30年 | 51.7 |
令和元年 | 54.3 |
令和2年 | 58.8 |
令和3年 | 52.7 |
令和4年 | 51.6 |
令和5年 | 50.3 |
ITパスポートの難易度の詳細は「ITパスポートの難易度は?上がった?勉強時間は?難しい?文系初心者でも大丈夫?」で解説しているので、気になる人はぜひご覧ください。
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ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)を超えるためにやるべきこと
ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)を超えるためにやるべきことは以下の2つです。
- 頻出分野を重点的に勉強する
- 過去問演習をしっかりと行う
それぞれについて詳しく解説します。
1:頻出分野を重点的に勉強する
「ITパスポートの試験範囲は広い!変更・拡大されることもあるので要注意」でも解説している通り、ITパスポートの試験範囲はかなり広いので、あらゆる分野の問題がある程度均等に出題されると思っている受験者もいますが、それは間違いです。
筆者がITパスポートの過去問・計10,000問の出題内容を調査したところ、以下のような結果となりました。
分野 | 出題内容 | 出題数[問] | 割合[%] |
---|---|---|---|
ストラテジ系 | 企業活動 | 798 | 22.8 |
マーケティング | 380 | 10.9 | |
法務・法律 | 817 | 23.3 | |
企業会計 | 425 | 12.1 | |
システム企画 | 158 | 4.5 | |
システム戦略 | 250 | 7.1 | |
経営戦略マネジメント | 596 | 17.0 | |
技術戦略マネジメント | 76 | 2.2 | |
計 | ー | 3,500 | 100 |
マネジメント系 | システム開発技術 | 467 | 23.4 |
ソフトウェア開発管理技術 | 129 | 6.5 | |
プロジェクトマネジメント | 712 | 35.6 | |
サービスマネジメント | 473 | 23.7 | |
システム監査 | 219 | 11.0 | |
計 | ー | 2,000 | 100 |
テクノロジ系 | ハードウェア | 48 | 1.1 |
ソフトウェア | 39 | 0.9 | |
ネットワーク | 1,042 | 23.1 | |
コンピュータとデジタル情報 | 124 | 2.8 | |
アルゴリズムとプログラミング | 105 | 2.3 | |
情報デザイン | 35 | 0.8 | |
情報メディア | 41 | 1.0 | |
データベース | 723 | 16.1 | |
セキュリティ | 2,203 | 49.0 | |
データサイエンス | 140 | 3.1 | |
計 | ー | 4,500 | 100 |
以上の表の赤字部分を見ると、近年は
- セキュリティ
- 法務・法律
- 企業活動
- ネットワーク
- 経営戦略マネジメント
- プロジェクトマネジメント
に関する問題が特に多く出題されていることがわかります。
なので、ITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)を超えるためには、上記の分野を重点的に勉強することをおすすめします。
逆に、出題頻度が低い情報デザインや情報メディアなどの勉強に時間を使うのはもったいないのでご注意ください。
頻出分野の中でも特に力を入れて対策すべき分野はセキュリティです。
上記の表の通り、セキュリティ分野は近年において出題頻度がかなり高いことがわかります。
ITパスポートのセキュリティでは以下のような問題が出題されます。
【例題(平成28年度過去問)】
情報セキュリティのリスクマネジメントにおけるリスク対応を、リスク回避、リスク共有、リスク低減及びリスク保有の四つに分類するとき、情報漏えい発生時の損害に備えてサイバー保険に入ることはどれに分類さらえるか。
- リスク回避
- リスク共有
- リスク低減
- リスク保有
【解答&解説】
正解は2・・・(答)です。
自動車を運転する際の例で考えてみます。
交通事故の発生をゼロにするには運転をしなこと(リスク回避)が対策として現実的ではない場合が多いです。
また、事故に対して無対策で運転(リスク許容)することもできません。
したがって、私たちは自動車を運転する際には何かしらの保険に加入します。
このようにリスクを回避することはできず、また発生時には大きな被害となることなどが予想されるときなど、そのリスクを分かち合うために他者と合意を取ります。これをリスク共有といいます。

近年のITパスポートでセキュリティに関する問題が頻出している理由としては、以下の4つがあげられます。
- デジタル社会の進展とセキュリティの重要性の増大
- サイバー攻撃の増加
- 情報セキュリティ法規制の強化
- DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
それぞれの詳細は「ITパスポートは570点で合格できる?絶対にできません!」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
2:過去問演習をしっかりと行う
ITパスポートでは過去問の類似問題がたくさん出題されます。
例えば、以下は令和3年度と平成28年度の過去問ですが、内容がかなり似ていることがわかります。
【過去問(令和3年度)】
ITサービスにおけるSLMに関する説明のうち、適切なものはどれか。
- SLMでは、SLAで合意したサービスレベルを維持することが最優先課題となるので、サービスの品質の改善は補助的な活動となる。
- SLMでは、SLAで合意した定量的な目標の達成状況を確認するために、サービスの提供状況のモニタリングやレビューを行う。
- SLMの目的は、顧客とサービスの内容、要求水準などの共通認識を得ることであり、SLAの作成が活動の最終目的である。
- SLMを効果的な活動にするために、SLAで合意するサービスレベルを容易に達成できるレベルにしておくことが重要である。
【解答&解説】
正解は2・・・(答)です。
SLAに基づいて実施されるSLM(サービス管理レベル)では、サービスの提供状況のモニタリングやレビューを行い、サービスレベルの維持・向上を図ります。
【過去問(平成28年度)】
SLAの合意内容を達成するために、サービス状況のモニタリングやレビューなどを通じてサービスレベルの維持や向上を図る活動を何というか。
- CSR
- ERP
- SLM
- SWOT
【解答&解説】
正解は3・・・(答)です。
SLMはService Level Managementの略です。
過去問は5回分は解きたいところです。
過去問で間違えた問題をどんどん暗記していくことは、かなり効率の良いITパスポートの勉強方法と言えます。
ITパスポートの過去問は「ITパスポート過去問題100問!解説付きサイトは?過去問は出ない?何年分やるべき?」にたくさん掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
🔽 合格基準を超えられる! 🔽
今回はITパスポートの合格基準点(合格点数・合格ライン)について解説しました。
ITパスポートは決して難しい試験ではありません。
しっかりと勉強・対策をすればほぼ確実に合格基準点(合格点数・合格ライン)を超えることが可能なのでご安心ください。